大東亜戦争 その9



でも日本は「ロシア」の脅威を避けるために海洋国家へと舵を切ります。
それで、日露戦争へと繋がるようになります。この戦争で日本が勝ったことによって、大きく世界の歴史が変わりました。当時発展途上国の日本が、世界屈指の陸軍大国のロシアに勝ったのですから。これで幕末の頃に5ヶ国と結んだ不平等条約を撤廃させるのに成功します。1870年代から1914年まで続く帝国主義の時代でした。欧米列強がアジア、アフリカの国々を、相手国の住民に主権を与えない、所得をチューチューと吸い上げる仕組みを作り、教育の機会を与えない、という植民地としていった時代です。

おまけに、日露戦争でロシアに勝っても、日本の安全保障は確立しませんでした。

朝鮮半島を併合して、満州国が建国したことで、ロシアに対しての脅威は随分和らぎますが、日本列島の周りは海なので、大陸に注力するよりも、同じ海洋国家どうしのアメリカと、例え仲が悪くても戦争しないよう、上手くやっていけたら良かったんでしょうが。

前の動画でも説明しましたが、第一次世界大戦では欧州が戦場になったために、アジアへの輸出が途絶え、そこに日本とアメリカが物を売り続けました。もの凄く設備投資をして急成長しました。

すると日本はバブルになってしまいました。「大戦景気」と呼ばれています。これが弾けたのが、昭和恐慌です。バブルはその時は良いんだけれども、後々歴史を変えてしまうような傷を残していきます。歴史を見る限り、バブル崩壊からデフレになって戦争になってしまうという事がもの凄く多く、人間はこういう事を繰り返しています。株でも、チューリップでも、土地でも、何でも良いのですが、お金を借りて、値上がり益を目的に皆が買う、さらに値上がりするので、また、お金を借りて、値上がり益を目的に皆が買う、こういう事を繰り返しているうちにバブルが崩壊します。すると資産価値は暴落しているのに、借金だけ残ることになり、国民は借金返済を一番にお金を使うようになる。結果、消費や投資が減って、国が貧乏になっていく。このパターンから外れたことは一度もありません。このデフレで生じる需要不足を補うために戦争が行なわれて来ました。戦争は巨大な需要を産むからです。
統計学的にも、戦争が需要不足を補うのは間違いありません。だから失業者だらけだったアメリカは戦争にはとても有利でした。本当に、デフレは怖いです。

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