山幸彦と海幸彦



瓊瓊杵尊の子供で、山の猟が得意な火折尊(ほおりのみこと)、別名、山幸彦(やまさちひこ)、そして兄である海の漁が得意な火照命(ほでりのみこと)、別名、海幸彦(うみさちひこ)はある日猟具を交換し、山幸彦は魚釣りに出掛けたが、兄に借りた釣針を失くしてしまう。海幸彦は謝っても許してくれず、困り果てていた所、塩椎神(しおつちのかみ)に教えられ、小舟に乗り「綿津見神宮(わたつみのかみのみや)」に赴きます。

海神(大綿津見神(おおわたつみのかみ))に歓迎され、娘・豊玉姫(とよたまひめ)と結婚し、綿津見神宮(わたつみのかみのみや)で楽しく暮らすうち、既に3年もの月日が経ってしまいます。山幸彦は地上へ帰らねばならず、豊玉姫に失くした釣針と、霊力のある玉「潮盈珠(しおみつたま)」と「潮乾珠(しおふるたま)」を貰い、その玉を使って海幸彦をこらしめ、忠誠を誓わせました。その後、妻の豊玉姫は子供を産み、それが鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)です。母の豊玉姫の妹(つまり叔母さんです)である玉依毘売(たまよりびめ)と結婚し、産まれた子供に初代天皇となる神日本磐余彦天皇(かむやまといわれびこのすめらみこと)がおいでになります。

つまり日本人は神話の時代から海の民であった、ということです。

日本神話に登場する神々は非常に人間味に溢れていて、ギリシャの神々とは共通するところが多いですが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の神とは大きく違っています。

エホバやアラーのように、絶対的な力を持って、容赦なく人間に罰を与えるようなことはしません。

ここで、神話が終わり、歴史が始まります。

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